カテゴリー
高血圧ガイドライン改訂
高血圧目標値の見直し
ガイドライン改訂について
今回のガイドライン改訂の裏側には
アメリカの高血圧基準が変わったから
という理由があるようです。
アメリカでは2017年に高血圧の基準が変更されて
130 / 80mmHg以上で高血圧となりました。
これによりアメリカの高血圧患者は一気に3000万人増えたそうです・・・
なので日本では同じ結果にならないように次のように改訂されました。
今回の改訂の内容
最初に今回のガイドライン改訂で何が変わったのかまとめてみましょう。
まず、高血圧の基準値ですが、これは今まで通りで
最高血圧140mmHg / 最低血圧90mmHg 以上で
高血圧に分類されます。
次に降圧薬・生活習慣改善で目指す血圧(降圧目標)ですが
「75歳未満の成人」の降圧目標がこれまでの
最高血圧140mmHg / 最低血圧90mmHg 未満 から
↓
最高血圧130mmHg / 最低血圧80mmHg 未満 に
同じく「75歳以上の高齢者」では
最高血圧150mmHg / 最低血圧100mmHg 未満 から
↓
最高血圧140mmHg / 最低血圧90mmHg 未満 に
それぞれ10mmHgずつ引き下げられました。
これにより様々な血圧値の分類が変更されています。
改訂前と比べるとすべての値が引き上げられていることがわかりますね。
ちなみに正常高値血圧というのは
「高血圧の一歩手前です。注意しましょう」
というレベルなのですが・・・
最高血圧120mmhg台ってごくごく健康な人の血圧だったはずですよね(汗)
日本人の高血圧について
日本高血圧学会のガイドラインでは
高血圧をⅠ度~Ⅲ度の3段階に分けられます。
Ⅰ度は軽症高血圧(140~159 / 90~99mmHg)
Ⅱ度は中等高血圧(160~179 / 100~109mmHg)
Ⅲ度は重症高血圧(180以上 / 110以上mmHg)
更に糖尿病などの危険因子との兼ね合いで
低リスク~高リスクの三種類に分類し
どのタイミングでどのような内容の施術をするかが分けられています。
・低リスク群
→「3ヶ月以内の指導で140/90mmHg以上なら降圧薬」
・中リスク群
→「1ヶ月以内の指導で140/90mmHg以上なら降圧薬」
・高リスク群
→「直ちに降圧薬」
となり、すぐに降圧薬をスタートするわけではありません。
生活習慣修正について
高血圧の時の生活習慣指導の項目はこんな感じ
1、減塩
2-a、野菜・果物の積極的な摂取
2-b、脂質種類
3、減量
4、運動
5、節酒
6、禁煙
普段から気を付けられる項目ばかりですね
一つの項目に絞って生活習慣を修正すると逆にストレスにつながりますので
複合的に組み合わせていくことが効果的です。
複数の項目を少しずつ改善していきましょう。
ただし注意点もあります。
腎臓に何かしらの疾患のある方は野菜や果物を積極的に摂取することで
血液中のカリウムが高くなる高カリウム血症のリスクがあります。
また、糖尿病の方は血糖値が高くなるリスクもあります。
糖尿病や腎障害をお持ちの方は「野菜・果物の積極的な摂取」についてはご自身の身体や
かかりつけのお医者さんに相談していただく事をお勧めします。
脂質については中性脂肪が高くなる(高脂血症)と血圧が高くなるリスクが増えます。
青魚に含まれるDHAやEPAなど「オメガ3脂肪酸」を積極的に摂取することで
中性脂肪や悪玉コレステロールを減らすことが出来ます。
最近では亜麻仁油なんかも有名です^^
高血圧を予防するには?
①減塩
ガイドラインでは1日当たりの塩分摂取量を6g未満と設定しています。
日本は醤油をはじめとして塩分の摂取が多くなりがちです。
塩分の摂りすぎは高血圧だけでなく糖尿病との関係性も高いので
高けっといの方は十分な注意が必要です。
また、カリウム・マグネシウム・カルシウムなどは塩分の排泄を助けてくれるます。
(腎障害の方はカリウムの摂りすぎに注意しましょう)
②運動
適度な運動は高血圧を改善する効果があります。
長時間のジョギングよりも
30分程度のウォーキングやサイクリングで軽く汗をかく程度で十分です。
毎日できると一番ですが、週に3日程度無理なく継続しましょう。
③節酒
アルコールは一時的に血流を良くし、血圧を下げる効果もありますが、
飲みすぎは高血圧の原因となります。
まとめ
今回のガイドライン改訂により高血圧予防への意識が高まり
結果的に生活習慣病の予防につながることが望まれます。
そのために我々施術家には
運動や食事をはじめとした生活指導
鍼灸や整体による血を改善
などたくさんの出来ることがあります。
高血圧の方は勿論、最近血圧が上がってきたとお悩みの方は
一度ご相談ください。